太平洋戦争において、軍需工業都市名古屋はアメリカの最大攻撃目標の一つでした。市の中心部および工場エリアは焦土と化し、8千人近い犠牲者を出した名古屋空襲。その体験者の証言を集めたドキュメンタリー映画です。名古屋開府四〇〇年の2010年に、からくり人形の山車のドキュメンタリー映画を制作し、江戸時代から伝わる多くの山車が空襲で焼失したことを知ったのがこの映画を制作するきっかけでした。67年前の空襲体験者は皆さんご高齢で、記録できる最後の機会かもしれません。
「あんな苦しくて恐ろしい戦争を二度とさせないために、私たちは語り継ぐ義務がある。」と、約70名の方々が、今だから言える様々な体験や伝えておきたい事を語ってくれました。家族や友人を目の前で失ったり、自身も深い傷を負うなど、悲惨な体験が多い一方、戦中、戦後の苦難をたくましく生き抜いた体験は現代の感覚からは想像を絶する力を感じます。東日本大震災という大災害があった今だからこそ、より名古屋空襲体験者の声が世代を超えてたくさんの人々に届くことでしょう。
名古屋活動写真 森零
「名古屋空襲を語る〜今を生きる人へ」予告編
爆弾の雨をくぐりぬけた少年、少女のお話を聞いてみてください
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